フィデアホールディングス（HD）と東北銀行は10日に、

2022年10月1日に予定していた経営統合の基本合意を解除すると発表。

昨年7月から統合準備委員会で協議を進めてきたものの、

経営戦略の方向性やガバナンス体制について見解の相違があることから

2月中旬としていた最終契約の締結が困難であると判断。

フィデアHDは傘下に荘内銀行（山形県鶴岡市）と北都銀行（秋田市）を持っており、

盛岡市に本店を置く東北銀行との統合が実現することで

東北全域（6県）をカバーする金融グループが誕生する運びであった。

荘内銀行、北都銀行と東北銀行は2018年に包括的業務提携を締結、

共同店舗の開設やATM（現金自動預け払い機）の相互利用、システムの共同利用などを進めた。

今回、経営統合の基本合意は解除となるが

これまでの包括的な業務提携は継続することで合意する。

当初の統合計画案では、金融持ち株会社であるフィデアHDが株式交換で東北銀行を傘下に収め

荘内、北都、東北の3行が並列にぶらさがる形を構想。

フィデアHDは岩手県、青森県に店舗を持っていなかったが

東北銀行が加わることで、東北全域に店舗網を広げる考えだった。

東北地方では青森県を本拠とする青森銀行（青森市）、みちのく銀行（同）による

2022年4月に発足させる共同持ち株会社「プロクレアホールディングス」の下で経営統合へ向かっている。