こんにちは、北海道M&Aセントラルグループの藤田です。
前回に引き続き、譲渡側からみたM&Aのメリットのコラムを展開していきます。
3つ目のメリットは「困難な事業承継課題を解決する」です。
これまで、M&Aが一般的ではなかった時代では、
親族内承継(親から子に経営権を引き継ぐ)が多くございましたが、
最近では経営者退任に伴う、御子息様による親の事業承継の割合が減ってきております。
インターネットを通じて、人生におけるあらゆる選択肢を考えることができるようになったこのご時世、
ご自身の望むキャリアを選択した結果、親の事業承継を拒絶するケースもございます。
そういった後継者不在の中小企業の数は増え続けており、
今後4年以内に70歳以上になる経営者のうち、約半数は後継者がいないというデータもございます。
引用:中小企業庁(2020年3月31日)「中小M&Aガイドライン~第三者への円滑な事業引継ぎに向けて~」
また、仮にお子様への事業承継を考えたときに、
その会社の株式価値が大きくなりすぎたため、親から子への株式譲渡の金額が大きくなった結果、
御子息様がその株式取得の費用を用意できないケースもございます。
暦年贈与などで、事前に株式を少しずつ御子息様へ贈与しており、
そういった問題を解決しながら承継していかれる経営者様もいらっしゃいます。
しかしそのような対策をしておらず、気づいたときには時遅しということも往々にしてございます。
あらゆる解決方法がありますが、そもそも親族内承継の金銭的な難しさを考えたときに、
M&Aでの譲受企業への株式譲渡、事業譲渡を検討することができるでしょう。
つまり後継者不在、または後継者はいれど金銭的な問題で承継が難しい場合、
M&Aにより第三者への事業譲渡、株式譲渡で廃業を防ぐことが、
現在考えられる合理的かつあらゆる課題解決となる選択肢になっております。
以上、3つ目の譲受サイドに立った時の、M&Aのメリットでした。4つ目に続きます。